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林 巧; 奥野 健二; 石田 敏勝*; 山田 正行; 鈴木 卓美
Fusion Engineering and Design, 39-40, p.901 - 907, 1998/00
被引用回数:24 パーセンタイル:85.13(Nuclear Science & Technology)ITERクラスの施設におけるトリチウム除去設備は、その安全の考え方及び運転シナリオにもよるが、非常に大規模な設備となり得る。原研では、より小型で効率的なトリチウム除去設備をめざして、気体分離膜の水素及び水蒸気に対する選択的透過性能に着目した新しいシステムを考案、開発してきている。本システムでは、被処理ガスを気体分離膜を介して循環することにより、最終的な処理ガス量を減容し、又、大気中の湿分を直接凝縮する。膜質は、トリチウム成分(HT、HTO)に対する選択的透過性能と耐久性、大容量モジュール(中空糸膜等)の存在からポリイミドとした。現状では、トリチウムでの実証試験済の中空糸膜モジュールは40.1m1.8m long程度のサイズで、処理流量は、(1)モジュール透過側をパージする方式と(2)高透過タイプ膜の適用により、約1桁(~数100m/mクラス)向上した。このモジュールを適用し、ITER規模用除去設備を設計した。
石田 敏勝*; 林 巧; 山田 正行; 鈴木 卓美; 奥野 健二
Fusion Technology, 30(3), p.926 - 930, 1996/12
水素、及び水分に対して高い透過性を有しているポリイミド製分離膜モジュールをトリチウム除去設備へ適用することにより、従来から用いられてきた触媒酸化・吸着設備での処理量を低減し、設備の減容が可能であると考えられている。本実験では、ポリイミド製分離膜モジュールに水素含有乾燥窒素、アルゴンガス、及び乾燥空気(水素濃度300~1,000ppm)を各々供給して水素ガスの分離実験を実施した。また、既設SPSグローブボックス空気雰囲気に水素ガスを添加し(約600ppmv)、気体分離膜を用いた水素ガス除去試験を実施した。併せて、本気体分離膜モジュールをグローブボックス等の二次格納系へ適用したときの設備規模についても検討を行う。また、各ベースガスである窒素,アルゴン,乾燥空気中の水素成分の膜分離について、理論的条件における解析作業を行う。
平田 慎吾*; 角田 俊也*; 怡土 英毅*; 鈴木 達志*; 林 巧; 石田 敏勝*; 松田 祐二; 奥野 健二
Fusion Technology, 28(3), p.1521 - 1526, 1995/10
水素、及び水分に対して高い透過性を有しているポリイミド製分離膜モジュールをトリチウム除去設備へ適用することにより、従来から用いられてきた触媒酸化・吸着設備での処理量を低減し、設備の減容が可能であると考えられている。本実験では、ポリイミド製分離膜モジュールに水素含有乾燥窒素、及び水分含有窒素を供給して分離実験を実施した。また、窒素中の水素、及び水分の膜分離について理論的条件における解析作業を行った。本実験、及び解析の結果、ポリイミド分離膜は窒素中の水素、及び水分を選択的に透過することが確認された。特に水分については高い透過性を有していることが確認された。本実験に使用した分離膜では、分離膜モジュールの透過側/供給側圧力比を1/1000と充分に小さくすることにり、供給された混合ガスを1/100に減容することができた。